芸術親善大使として

芸術親善大使として

 7月28日~30日にかけて、マレーシア独立50年記念・および日本マレーシア国交樹立50年ということで“東方友好交流展”があった。これもどうにか出品したが、ツアーへの参加は出来なかった。WAC世界芸術文化交流会正会員としてはWACのメンバーにマレーシアが入っている以上、出品要請が(担当者を介してだが)再三に為る前に出品した。9月に入り、イタリアからの楯が届いた翌日、マレーシアからも楯が届いた。
芸術親善大使 と英語で書かれてあった。マレーシアはイスラム圏でアラビア語を話す人が多いと聴いているので絵のタイトルはアラビア語で“カマル”として出品した。月という意味。しかしムーンと表記されていてがっかり。
 さて、「国力」には文明に文化が伴わなければなりませんから、及ばずながら、国際文化交流に貢献してきた。もはや、金銭的に底をつきましたので、これからは、
「家計力」を養いわねばなりません。たった今もTELがあった出品要請をも断らざるを得ませんでした。海外に文化を輸出するのには多額の費用がかかるので、我々芸術家はそうとう大変。大家と呼ばれる方々の作品は保険が高額なのか、取り扱わなさそうですし、(大家の方もお出ししておられる方もいらしゃいますが)何かもう
少し企業や政府の後援があってもよさそうなもの。
 私のそもそもの海外への出品は、外国の美術館に日本人の絵画が無い(北斎はのぞいて)のでつまらないから、少しでも収蔵していただこうという思いからはじまった。それが、なかなか難しい。収蔵したいという話がない限り、輸出入の点数をあわせなければならない。国際交流展なのだから。
 たった今断った出品要請のことを考えながらーーーーー。